私が地形と歴史に興味を持ったきっかけは、何十年も通勤に利用している京浜東北線からの風景だった。
あるとき大宮行きに乗り日暮里から赤羽へ向けて乗車中、進行方向左側がずっと崖で、右側がずっと視界が開けている風景が続くことに気が付いた。そしてそれが日暮里断崖と呼ばれた縄文時代の海岸線であることを知って、衝撃を受けたのがきっかけである。
土地というのは大昔からそこにそうあると漠然と思っていた。変化していくものであるという認識がなかった。だが実はそうではなかったのである。地形は変化していくものなのだ。それ以来プレートテクトニクス理論やフォッサマグナの解説書を読むようになった。
また自分の住む地域の地形にも目を向けるようになった。私がジョギングコースとしている見沼代用水西縁の風景も、なぜこのような地形なのかとこだわりを持って調べてみると、江戸時代中期の徳川吉宗の治水政策に遡る歴史があることを知った。
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